女性Kさん 73歳主婦 治療期間6ヵ月
主婦のKさんは、1年前から吐き気とめまいがあり、夜中に起きてしまい不眠状態でした。
また、首を動かすとふわふわする浮遊感や突発性難聴もあり、薬は内科から処方されためまい止めと胃薬と漢方薬を飲まれていました。
旦那様がパーキンソン病を患い、自宅で介護をし、病院の送り迎えなどの生活を何年も続けていました。
さらに、お孫さんの学童の送り迎えも手伝っていました。
Kさんは、社交的で明るく、お喋りが好きで、家事や頼まれごとなどはテキパキとこなす人で、竹を割ったようなハッキリとした性格です。
旦那様の通院と孫の学童の送り迎えができなくなることへの不安があり、来院されました。
症状が強いので治療としては、発作が出ないようにお薬は飲みながら、まず第一に睡眠を重視し、脳から自律神経を整える治療(機器を使った顔から脳神経のエラーを整える施術、手技による頚椎や背骨、骨盤などの重心の調整)と、カウンセリング(性格や考え方を修正など)を1ヵ月続けました。
また、コロナ禍前は、卓球を定期的にされていましたが、最近は運動をされていなかったため、気分転換としてできるだけ体を動かすようにと、庭の草取りや積極的に歩くことをアドバイスしました。
また、朝、ご近所さんとの井戸端会議のあとにふらつきが起きるようでしたので、午前中は人とはあまり接しないで、ゆっくり過ごすようにしてもらいました。
その後、2ヵ月くらいでほぼめまいが治まり薬も止めて、6ヵ月が経った現在は、めまいや吐き気は全くない状態で、月1回の定期カウンセリングに通われています。
Kさんの症状が出た原因は、旦那さんの介護やお孫さんの送り迎えなど、「今日中にすべてを終わらせねば!」と、ついつい頑張ってしまう性格(完璧主義)と、常に何かに追われていて気が休まらない状態(せっかちな性格)が、慢性的なストレス環境を自らつくっていたからでした。
人それぞれ、性格によりストレス度合いが違うのです。生まれつきストレスを受けやすい性格の人がいます。
子供の頃から常にいい子でありたい人、神経質な人、いつも自信のない人、他人の評価が気になる人、気分や感情の浮き沈みの激しい人、自己中心的な人、うまくストレス発散ができない人、ストレス過多の状態に気づきにくい人、ストレス解消もなく常に頑張りすぎる人などです。
性格はなかなか変えられませんが、自分がこのような性格、ストレスを受けやすいタイプと自覚することで、思考や行動は変えられます。
体の変調に気づいたら、ストレスかな?と考えて、体と脳を休める努力をしましょう。