「突然、高速道路でパニック状態に!」それをきっかけに吐き気や不安感が襲う…

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男性Tさん 41歳会社員 治療期間6ヵ月

T さんは、勤務中に高速道路でパニック症状に襲われて自力で帰ることができなくなり、会社の方を呼び、何とか帰宅されました。

それ以降、吐き気や動悸、不安感が日常的に起こるようになり、電車も乗れない状態でした。

薬は心療内科で処方された抗不安薬を服用中でしたが、現在は飲まれていません。

発症の背景は、会社の昇進と以前からの家庭の問題などです。

治療の前半は、吐き気とお腹の張りがあったため、お腹の張りを緩和させるためにみぞおちの奥にある横隔膜をゆるめる施術を行い、症状が落ち着いてきたので後半は、もともと姿勢が悪く、背中の張りを訴えていたので、首、背中、腰の骨格矯正などを行っていきました。

パニック障害の原因は、不安の連鎖(予期不安や広場恐怖)ですので、カウンセリングでは不安のしくみや不安が原因で死にいたることはないなどを、論理的に理解してもらいました。

また、今後の予防と症状が慢性化して起きる「般化(不安の対象が増えて、行動が制限されていく状態)」にならないように、気持ちをうまく切りかえる「思考法」を伝えしました。

日常のアドバイスとしては、普段から仕事でよく歩くということなので、食事管理を主体に、食事量を減らし小分けにしてよく噛んで食べるよう提案し、またアルコールやカフェイン、冷たい飲み物などの胃腸への刺激物を避けてもらいました。

Tさんは、会社ではみんなから慕われている人です。その反面、几帳面で真面目な性格なために仕事に一生懸命になりすぎる傾向がありました。

Tさんには当てはまりませんが、昇進に伴い「昇進うつ病」になる場合があります。

これは、昇進で重要なポストにつくことで、頑張ろうとする気持ちよりも、責任の重さで気力がなえてしまい、うつ状態になるものです。

Tさんは、現在は薬も必要なくすっかり症状はなくなりました。

先日、海外赴任して頑張っていますと、久しぶりにご連絡をもらいました。

治療には半年の期間を要しましたが、新たなチャレンジをされているTさんの姿を見て、喜びとともに、人は復活できるものだと改めて確信しました。

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